いつもありがとうございます。筆者のナルです。
この記事をかいた経緯
ダイヤモンド・ザイの2018年12月号を読んでいたところ、気になる記述がありました。
分配金利回りが高いJリートなら元本を取り崩すことなく半年に1回ずつ分配金を受け取れる。6銘柄買っておけば、毎月数千円ずつ分配金を受け取ることが可能だ
「高利回りのため元本を取り崩すことなく毎月数千円ずつ分配金がもらえる」
毎月何もせずともお金が入ってくるのはたまらないですよね!そんな生活がしたくて現在頑張っているわけですが、やはりその実現性には疑義が生じます。
また引用文の次のページには今回の記事で取り扱う
「年4.63%」の高利回りのポートフォリオ
が紹介されています。(12月号当時を基準とした場合です)
この記事は夢のような生活の実現性をはかるための検証企画です。
そして気になる検証内容はこちら。
「雑誌のポートフォリオを試したら何年で分配金年300万円になるのか!」
なぜ300万円か。
答えは単純。年収300万円あればもう仕事せずとも普通に暮らせるからです。
まず検証に移る前に、Jリートに馴染みのない方の為に簡単な解説を挟ませてください。
Jリートとはざっくり言うと、投資信託の不動産バージョンです。
投資法人が投資家から集めたお金で多数の不動産を取得し、家賃収入を分配金として投資家に還元します。
またJリートは投資証券として、株のように証券取引所で取引されています。
では、なぜJリートの分配金が高利回りなのでしょうか?
投資信託協会のHPにて高利回りの理由を次のように説明しています。
通常の株式会社や有限会社などであれば、会社があげた税制上の所得に対して法人税がかかり、また次の事業に向けた「内部留保」も差し引かれ、その残りを原資として配当金が支払われます。
一方J-REITの場合は、収益の90%超を分配するなどの一定の条件を満たせば、実質的に法人税がかからず、「内部留保」もないので、収益がほぼそのまま分配金として出されます。
つまりJ-REITは、一般の株式などに比べると、投資家に分配金を出しやすい金融商品、といえるでしょう。
つまり「投資法人があげた利益がほぼそのまま投資家に分配される」とご理解ください。
検証のルール
さて、ここからは実際にダイヤモンド・ザイで紹介されたポートフォリオを検証してみたいと思います。
そのポートフォリオがこちら。
3/11現在の価格では、4.63%の分配金利回りとはいきませんが、若干0.05%の差です。
ここで、検証のための諸条件を設定します。
(1)各Jリートの価格及び分配金利回りは3/12現在から変動しないとする。
(2)検証1年目の1月に①の価格にて上記各銘柄を1単元ずつ購入したものとする。
(3)分配金とは別に毎月5万円ずつ給与から積み立てし、分配金+給与積立金のお金をもって、①~⑥の銘柄順に貯まりしだいその次の月初に1単元を購入する。
(4)税金はかからないものとする。
※豆知識:J-REITの分配金は配当控除の適用を受けることはできません。
検証
では検証スタートです!
まずは1年目の結果をご覧ください。
上記のルールに従い、毎月5万円を積み立て各月の分配金とあわせて各銘柄に投資をしていったところ、
1年目の分配金総額は65,979円となりました。
まだまだ300万円には程遠いですね。
続いて、飛んで5年目の結果を見てみましょう。
5年目の分配金総額は202,810円となりました。う~ん、判断がつかない。
とびにとんで21年目!
ここで分配金総額は1,061,925円となり、100万の大台を突破します。20年かかるんだ。
そしてまたまた飛んで31年目
ここで分配金総額は2,013,771円となり、200万の大台を突破します。
終わりは近いか?
そしてついに・・・・・・
40年目
分配金総額は3,064,433円になり、
ついにセミリタイア目標額の300万円を達成!
って、40年かかっちゃセミリタイアじゃないじゃないか!もう!
まとめ
Q.ダイヤモンド・ザイのポートフォリオでJリートに月5万円投資するといつ分配金300万になるのか?
A.40年後
結果を表にまとめました。参考にどうぞ。